「耐震等級3」は、ずっと安心の証ではない
住宅性能表示制度で最高ランクとされる「耐震等級3」。この「耐震等級3」は、設計上、壁や床の強度が一定基準を超えれば取得できる制度です。つまり、構造用合板や筋交いなどで必要以上の強度が確保されていれば、どのような木材で建てても等級は取得可能です。さらに、この耐震等級、実は経年劣化による耐力低下は考慮されていません。つまり、建てたときに等級3を取得していても、10年、20年経てばどうなるかまでは保証していないのです。
耐震等級だけではわからない、木材の耐久性が重要
現在の日本では、強度を接着剤によって高めた「集成材」が主流となっています。その多くは、耐久性ランクの低い「ホワイトウッド」を用いています(最近では、若干耐久性の高い「レッドウッド」の使用も増えていますが、それでも木材そのものの耐久性には疑問が残ります)。この構造材の種類が何なのか、壁の中に隠れてしまえば気づくことはほとんどないのですが、本当に重要なのは「どのような木材で建てているか」「どの木材が耐久性が高いか」ということなのです。