【家づくりコラム|住宅性能・断熱】エコボードとは|木質繊維断熱材の7つの性能と自然素材の家づくり
なぜ、ナチュライフホームズはエコボードを選んだのか。木質繊維断熱材が持つ7つの性能
これまでのコラムで、断熱材には「熱伝導率」と「温度伝導率」という2つの重要な指標があること、そしてUA値だけでは断熱材の実力のすべては測れないことをお伝えしてきました。 では、ナチュライフホームズはなぜ「エコボード」を選んだのか。今回は、その答えを正面からお伝えします。
>>断熱材に「自然素材」を選ぶ理由
家を建てるとき、断熱材は「施工会社に任せるもの」として、素材そのものを意識する方は多くありません。しかし断熱材は、壁の中・床下・屋根裏に一度入れてしまえば、容易には替えられない素材です。
住まいの中でも最も「見えない部分」にある断熱材が、実は室内環境・健康・光熱費・耐久性のすべてに影響しています。
住宅に使われる断熱材の多くは、石油を原料とした発泡プラスチック系(ウレタン・スタイロフォームなど)か、無機質な繊維系(グラスウール・ロックウールなど)です。これらは断熱性能の数値には優れていますが、自然素材とは言えません。
一方、エコボードはドイツで生まれた木質繊維断熱材です。木材を細かく砕いた繊維を圧縮・成型した自然素材で、化学合成物質を極力使わずに製造されています。「壁の中まで自然素材にこだわる」という考え方が、エコボードを選ぶ理由の出発点です。
>>エコボードとは|木から生まれた断熱材の正体
エコボード(ECO Board)は、ドイツ・オーストリアを中心にヨーロッパで広く普及している木質繊維断熱材(ウッドファイバー)です。
原料は間伐材や製材端材などの木材繊維。木が本来持つ特性──断熱性・蓄熱性・調湿性──をそのまま活かした断熱材です。ヨーロッパでは、住宅の高断熱化が進む中で「性能と環境性を両立できる断熱材」として標準的に使われています。
日本ではまだ普及が限られていますが、近年の健康住宅・自然素材志向の高まりとともに、採用する工務店・ハウスメーカーが増えてきています。
>>エコボードの7つの性能|断熱だけではない複合的な特性
エコボードが他の断熱材と一線を画すのは、断熱性能だけでなく複数の性能を高いレベルで兼ね備えている点です。
【1. 断熱性能】
熱伝導率は0.038〜0.052 W/m・K。グラスウールと同等の断熱性能を持ちます。薄くて高断熱な石油系素材には数値上は劣りますが、後述する「温度伝導率」の観点では圧倒的な優位性があります。
【2. 蓄熱・遮熱性能(温度伝導率)】
エコボード最大の特徴です。密度が高く比熱が大きいため、温度伝導率(熱が伝わるスピード)が非常に低い。外壁が受けた熱が室内に届くまでに12時間以上かかります。夏の昼間の日射熱が、深夜0時以降にしか室内に届かない──これが「夏でも涼しい」を実現する仕組みです。
【3. 調湿性能】
木質繊維は湿気を吸収・放出する「調湿性」を持っています。室内が高湿度になれば湿気を吸収し、乾燥すれば放出する。この自然な呼吸が、結露を抑えカビ・ダニの発生リスクを下げます。グラスウールは湿気を吸うと性能が低下しますが、エコボードは吸湿しても断熱性能を維持しやすい特性があります。
【4. 吸音性能】
木質繊維の多孔質な構造が音を吸収します。外部からの騒音を遮るだけでなく、室内の生活音を和らげる効果もあります。子育て世帯にとっても、静かで落ち着いた室内環境につながります。
【5. 耐水性能】
エコボードは撥水加工が施されており、雨や施工中の水濡れにも一定の耐水性を持っています。施工中に雨にさらされても性能が大きく損なわれにくく、現場での取り扱いがしやすい点も特徴です。
【6. 防火性能】
木質素材でありながら、製造過程で防火処理が施されており、一定の防火性能を持っています。燃焼時に有毒ガスを発生させる石油系断熱材と異なり、万が一の火災時にも安心な素材です。
【7. 環境性能】
原料は木材(バイオマス資源)であり、製造・廃棄時の環境負荷が低い断熱材です。CO₂を固定した木材を原料とするため、カーボンニュートラルへの貢献という観点でも注目されています。将来、家を解体する際にも、自然に還る素材という安心感があります。
>>UA値では測れない「温度伝導率」の優位性|実験で証明された遮熱力
前回のコラム(熱伝導率と温度伝導率の違い)でお伝えしたとおり、UA値の計算に使われる「熱伝導率」は定常状態の指標です。実際の夏の暑さへの対応力は「温度伝導率」──熱の伝わるスピード──で決まります。
この性能差を視覚的に示したのが、エコボードの遮熱性能実験です。
屋根の温度が70℃に達した状態を想定し、ECOボード・ロックウール・石油系素材(EPS)に70℃の熱を10分間加え続けた実験では:
・ECOボード :+1.4℃(28.8℃)
・石油系素材(EPS):+6.9℃(34.4℃)
・ロックウール :+14.5℃(42.0℃)
熱伝導率では同等あるいは劣るはずのECOボードが、実際の遮熱性能では圧倒的な差を示しました。この結果が、「カタログの数値だけでは断熱材は選べない」という結論を端的に表しています。
>>化学素材ではなく、自然素材に包まれた暮らしへ
折角家を建てるなら、化学素材に囲まれた暮らしではなく、自然素材に包まれた心地よい暮らしへ。
この考え方は、断熱材の選択にも直結します。壁の中・床下・屋根裏に入る断熱材は、毎日の暮らしの中で直接触れることはありませんが、室内の空気質・湿度・温熱環境に常に影響し続けています。
化学物質を極力抑えた木質繊維断熱材を選ぶことは、住む人の健康を長期的に守ることでもあります。特に小さな子どもがいるご家庭、アレルギーや化学物質過敏症が気になる方にとって、断熱材の素材選びは見えないところでの大切な配慮です。
>>ナチュライフホームズがエコボードを採用する理由
ナチュライフホームズがエコボードを採用するのは、単に断熱性能の数値だけを見てのことではありません。
・夏の暑さが厳しい東海地方の気候に対応できる蓄熱・遮熱性能 ・湿度が高い日本の風土に合った調湿性
・化学物質を抑えた自然素材であること
・長期にわたって性能を維持できる耐久性
・木材を原料とする環境への配慮
これらすべてを総合的に判断した上で、エコボードが「ボタニカルハウスが目指す家づくりに最も合う断熱材」として採用されています。
断熱等性能等級5以上・耐震等級3という基本性能をクリアしながら、見えない部分まで自然素材にこだわる──それがボタニカルハウスの家づくりの姿勢です。
エコボードの性能を、ぜひ実際の空間で体感してください。モデルハウスでは、夏でも涼しく、冬でも温かい室内環境を体感していただけます。断熱材の選び方・ボタニカルハウスのプランについて、お気軽にご相談ください。
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◆モデルハウス見学
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